近所メシ第27回 とんかつ司(つかさ) かつ丼とロースかつ定食
他の内容の記事を優先させていたら久々になってしまった近所メシシリーズ。
「とんかつ司」と検索すると埼玉県所沢市のデカ盛りのお店が有名らしいけど
伺ったのはそちらとは別で、横浜の相鉄線平沼橋駅からすぐ近くのとんかつ店の司。
自宅付近のローカルなお店と言いつつも、大御所のような名店が続いていたので
今回は地元でも知る人ぞ知る、かなりマイナーなお店をチョイスした。
最寄りとなる相鉄線平沼橋駅南口(神社側)から徒歩1分という近さにあり
京急戸部駅から5分、横浜市営地下鉄ブルーライン高島町駅や横浜駅から11.2分ほど。
2022年2月現在は土曜定休、一応の営業時間は11時30分~14時頃までの昼のみで
開店時間は出前や仕込みで遅れるそうで、実際はお昼ぐらいというざっくりした感じ。
すぐそこにはJRの東海道本線と相鉄線が並行する部分が見えている。
地元住民でもなかなか気付きにくい住宅地の中にひっそりと店舗を構えていて
とんかつのお店と知らずに近くを通り過ぎている方が多いと思う。
この日のサービスランチはかつ丼600円とロースかつ定食800円。
サービスランチは日替わりで、チキンかつ定食600円やヒレかつ定食800円もあるが
司のランチで人気ナンバー1となるのは、おそらくこの600円のかつ丼。
もちろん許可を頂いた上で店内撮影し、伺った日は先客一名だった。
この記事を書いた現在ではテーブル三席のみで、さらにコロナ対策で相席はNGで
定員が最小で三名という、入店の競争率がやたらと高くなっている。
狭めの店内だけど先に入れてしまえば、ある意味安心感があったりもする。
こちらは厨房側から入口側への店内画像。
長年の油などで染み付いた黄ばみがセピア調に見えて懐かしさを感じてしまう。
やはり油で黄ばんでいてなかなか年季の入ったメニュー表。
サービスランチだと100円~250円ほど安くなっているらしい。
そして注文から15分ほどでサービスランチのかつ丼税込み600円の到着。
わかめとおまけ程度に入る豆腐の味噌汁と大根の浅漬けが付く。
司のかつ丼は甘めの出汁に玉ねぎを煮込み、かつを卵でとじている定番的な物だけど
三つ葉じゃなくて、太めの刻み海苔なところに家庭っぽい雰囲気が感じられる。
コンビニ弁当やほっともっとなどでもかつ丼は500円ぐらいすると考えると
このしっかりとしたボリュームに味噌汁も付いて税込み600円はなかなかすごい。
意外にも横浜駅周辺はなか卯やかつやがなく、かつ丼に地味に困るのでありがたい。
厚みはそこまでないけど臭みが全くなく、そこそこのレベルの肉を使っているようで
しっかりと叩いて肉の繊維を壊しているので簡単に噛み切れる。
子供の頃はサクサクのかつを煮込んでしまうのが、どうも理解出来なくて
しかもご飯にタレが染みてるのも好みではなかったので、かつ丼や天丼は苦手だった。
それがいつの間にか好物になっているというから不思議なものだと思う。
こちらは別の日のロースかつ定食税込み800円、定食も味噌汁と大根の浅漬け付き。
注文してから到着するまで、やはり15分ほどと提供までの時間が長めなのは
気になるところだけど、そういうのをこの近所メシに期待してはいけない。
とんかつの名店的な厚みのある物というよりも、家庭的で素朴な印象を受ける。
サービスランチなのであまり多くのことを望めないんだけど
ボリューム感を楽しむなら通常メニューの特製ロースかつ定食だろうか。
レトロ感のある卓上のセットは、ウスターソースと濃口ソースに醤油と七味唐辛子。
そしてとんかつと言えば、からしをたっぷりと付けて頂きたい。
肉の厚みはあまりないけど脂身はやや少なめで、味の方は間違いない美味しさ。
サクサクの衣にたっぷりのソースでご飯が止まらなくなってしまう。
かつ丼の安さは魅力的だけど、定食のちょっとした贅沢感も捨てがたいところ。
実家では毎週水曜日の夕食はとんかつというのが良く分からないけど決まっていた。
御馳走のような特別感のあるメニューに加えて、自分が子供の頃の水曜夜と言えば
アニメのドラゴンボールを見ることが楽しみで、毎週水曜日がとにかく待ち遠しくて
その日は万全の準備をする為にお風呂の時間がやたらと慌ただしかった記憶もある。
なので今でもとんかつ=水曜日に食べる物みたいな感覚があったりする。
とんかつ司は、そういう昔懐かしさを思い出させてくれるようなお店で
今後も出来るだけ長く続けて行ってもらえたら嬉しい限り。