コンバース レザーオールスター クップ ローカット ホワイト、定価は税込み15400円。
オールスタークップの「クップ」はカップソールのカップをフランス語読みにした物で
広く流通している既存のコンバースオールスターよりも、ヨーロピアンテイストや
ドレッシーな雰囲気を意識して、カジュアルさを抑えた大人っぽいモデル。
クップは、現在ナイキが運営している米国コンバース社と分かれることになった
コンバースジャパン独自な商品で、2018年リリースという新しいラインとなっている。
購入はジャパン直営店や各種通販サイトと、一部のショップのみの取り扱いとのことで
カラーはブラックもあり、ゴアテックスを採用したモデルなどもある。
以前からシンプルなスニーカーが欲しいと思っていたけど、たぶん王道的なモデルに
落ち着いてしまうだろうと、スニーカー探しが消極的になっていたところ
何気なくコンバースのオフィシャルサイトを見ていたら、このクップに辿り着いた。
しかも自宅から近くの横浜ルミネに、コンバースジャパンとライセンス契約している
ショップもあるということで、店舗で実物を見てから試着して購入に至った。
※残念ながら横浜ルミネ店は撤退済み。
まだ綺麗過ぎて分かりづらいけど、オールスター特有のラバー製のトゥキャップ付き。
クップはかつて存在していたモデルの復刻版みたいな物ではなくて
オールスターの特徴的なトゥキャップや、その下の周りを囲むひし形のパーツなどの
伝統的な仕様を残しつつも、通気性の為に空けられた土踏まず部分のハトメは無くし
よりスタイリッシュになるように、新しくデザインされたモデルだそうだ。
コンバースのオールスターとワンスターに、アディダスのスタンスミスのような
レトロでシンプルなスニーカーをMIXさせた、いいとこ取りのデザイン。
よりクラシックな感じを出す為に、シューホールにハトメを使わなかったり
紐を通常のモデルよりも細めの物にすることで、革靴のような上品さも出している。
ボリューム感はキャンバス地のオールスターとスタンスミスの中間の絶妙なところ。
オールスターのローカットよりも履き口部分は厚みがある。
お馴染みの星のマークなどが入ったヒールパッチが付くけど
このモデルのシンプルさを重視して馴染むように無地になっている。
生産国はベトナムで最下部中央に「2107」とある通り、この個体は2021年7月製。
アッパーなどのメインは牛革で、ベロ部分のこちら側の面は豚革を使用している。
サイズ感はコンバース特有のUSサイズよりハーフサイズぐらい大きい作りに加えて
通常のオールスターよりもやや幅があって、日本サイズ表記よりも更に大きめな作り。
アッパーのレザーはややざらっとした凹凸感のある牛革を使用していて
この質感から受けるレトロさは、購買意欲に訴えかける部分でもある。
他メーカーでは徐々に合成皮革が増えているけど、出来れば経年変化を楽しみたいし
ブーツのメンテナンスで培った経験をスニーカーで活かせるのも嬉しいところ。
ベロの部分やインソールにはゴージャスな金色の箔プリント入り。
インソールは他のモデル同様に取り外しが可能となっている。
クップの名称にもなった、本体部分に太い糸でぐるりと縫い付けられたカップソール。
カップソールとはレトロなタイプのスニーカーなどに多く見られる仕様で
靴の本体側をカップの様な形状のアウトソールが包み込んで接着、または縫う作り方。
通常のオールスターはこのステッチ部分が無い為、また微妙に違う製法だったりする。
そしてクップ購入の決め手となったのは、このカップソールの交換が出来ること。
周囲を縫われたステッチを解き、新しいアウトソールを縫い合わせるということで
現在は税込み11000円と、靴一足分近くの高額な費用が掛かってしまうけど
ブーツや革靴の修理の様に、新しく買い直す以外の選択肢があるのは素晴らしい。
修理受付サービスは2021年秋から始まったようで、その内容は他にもある。
ただしソール交換したい時まで、このサービスが続いているかは気になるところ。
https://converse.co.jp/repair/
ヒールパッチにチャックテイラーの文字入りのモデルは初めて手に入れた。
というかスニーカーを買ったのはたぶん15年振りぐらいかもしれない。
オールスターのソールパターンをベースにデザインされたアウトソール。
全体の色を統一することでスマートな仕上がりになっている。
足首周りをサポートする履き口のパッドのボリュームは控えめ。
この部分が厚いとスポーツっぽい印象や、カジュアル感が強くなるポイントでもある。
スニーカーをスラックスやスーツに合わせる時はここを気にすると良いかもしれない。
金のロゴ入りのインソールはクッション性の高い素材を使用していて
レトロスニーカーに多いぺったんこな物とは違って、ヒール側にやや厚みもある。
もちろん取り外し可能なカップインソールのオールスターも初体験。
本革を使用しているということで、しっかりとプレメンテを行った。
軽くブラッシングをして、M.モゥブレィのステインリムーバーで表面を清潔にしてから
同じくデリケートクリームを塗り込み、仕上げのブラッシング掛けで終了。
メンテナンス前後で特に表情は変わらないのでビフォーアフターは割愛するけど
このスニーカーを愛でる感じはなかなか新鮮で楽しかったりする。
そして以前記事にもした、新しいスニーカーが欲しいという思いから先走って購入した
ゴムのように伸びる、This is...のストレッチシューレースを活かす時がついに来た。
レギュラー幅ではカジュアルなスニーカーにはやや細いかなと思っていたけど
クップならその紐の細さも気にならないかもしれない。
左がデフォルトの紐で右がThis is...のストレッチシューレース。
This is...の方はナチュラルという若干色味の付いたカラーになっていて
アッパーが綺麗な状態では少し浮いているような印象も受けるけど
履き込んで行けば、かなり馴染んでくれそうな期待感がある。
でも紐が太くなると普通のオールスター感というか、カジュアルさが強くなるのは
クップを選んだ理由とは違うように感じるところもあるかもしれないけど
その時の気分で替えるのも楽しいし、更に細い丸紐にしてみるのも良さそう。
とりあえずThis is...で行こうということで、両方通していつでも履ける状態になった。
紐を先に買っておいて、それに合わせられるというか引っ張られるようにして
普通とは逆の順番でスニーカー選びが決まった感じもあったと思う。
ここのところ恒例になっている2パターンで合わせた画像を撮ってみた。
もちろんジーンズにも合うけど、暖かい頃に履きたいイメージで
淡い色の少しゆったりとしたシルエットのパンツと合わせたい気分。
出来れば綺麗な内はデニムのインディゴの色移りをさせたくないのもある。
こんな風にゆったりめのパンツのボリューム感に負けないようにしたいので
スニーカーの場合はジャストサイズよりも1㎝ぐらい大きめを選ぶようにしている。
同じくアウター要らずの暖かくなった頃と、初夏をイメージしたコーディネート。
アメカジ系スタイルに清潔感を与えるように白いスニーカーを入れているけど
上着となるパーカーやデニムシャツと近い色合いで挟み込むというお手本的な感じ。
もう何年もずっとブーツかサンダルみたいに極端なアイテム選びをしていたので
スニーカーを織り交ぜて、季節の移り変わりをいつもと違うパターンで楽しむのは
オシャレは足元からという言葉に込められた色んな意味を味わうことになりそう。
自分みたいにシンプルで王道モデルのような安心感のあるスタイルに絞りつつ
少し雰囲気が違った物を探しているなんて方には、値段もそこまで高過ぎないし
このレザーオールスタークップはぴったりなんじゃないかと思う。
ユニセックスなモデルなのでサイズも22㎝~30㎝と豊富に取り揃えているけど
サイズ選びを悩む方が多いようで、出来れば実店舗で直接手に取るのが理想だけど
予め試着や返品交換等の対応可能なサイト等で購入するのがおすすめ。