empireの1970年代のスタジャン。
スタジャンは野球やアメフトなどのスポーツ用ユニフォームの
防寒目的として使われて来たアメリカの伝統的なジャケット。
正式にはアワードジャケットやスタジアムジャケットと言われている。
日本でも80年代に流行し、世代によってはとても懐かしく感じるかもしれない。
これは以前書いたアディダスジャージと同様に高校生の頃に買った物で
今は全く着ないけど、手放すのが妙に惜しいアイテムの一つ。
現在で言うとヴィンテージの部類に入るが、値段はお店によって大きく違い
5000円~と言うところで、スタジャンはワッペンが少ないと安い傾向にある。
襟付きのオールメルトンのタイプで表側には何もないシンプルな物。
袖のパイピングと白いボタンがアクセントになっている。
袖がレザーのタイプはコスト的にも、やはり高い値段が付いている。
ポケットにはぐるりとステッチされている。
ステッチは画像上に向かい、中央側に伸びているレトロなタイプの物。
バックにはPELHAMのワッペン、ニューヨーク州の郊外の町の名前。
ペルハム(ぺラム)と言えば、楽器好きでは有名なペルハムブルーがあるが
これはペルハムにある学校の物か何かのチームの物と思われる。
若干右側が下がっていて、この不揃い感はいかにもアメリカ製と言う感じ。
フェルト地のようなワッペンの素材。
もう少し古いとパイル地のようにもっとモコモコしている物が多い。
empireはスポーツ用のウェアなどを主に製造していたブランド。
かつてはNEW YORKヤンキースなどのアイテムも作っていたそうだが
90年代に一旦運営を終了した後、近年はよりオシャレ向けに復活し
ヴィンテージテイストのあるアイテムなどを展開している。
正式には「empire SPORTING GOODS」と言う名称で呼ぶそうだ。
キルティング素材の裏地は所々ステッチがほつれている。
一度しっかり洗ったのでほぼ無臭に近い状態。
袖のリブはダメージが出ている。
毛玉は随分昔に大まかな物は取り除いた様な記憶がある。
スナップボタンは塗装が剥がれたり錆びたりしている箇所も多い。
裏側には「CK O ST」と刻印されている。
メルトンウール素材は70年代頃までに見られる織り込まれている物。
表面に縦横の織り目があり、ざらっとした質感が特徴。
ウール素材の古着は表面の材質で年代が何となく分かる。
現在のメルトンウール素材は右のように打ち込まれた物が主流。
左のざらっとした質感に変わり、ふわっと柔らかくなっている。
80年代以降はコートなども大体こちらのような雰囲気の物が多い。
雪の降る街中で撮ったトビウオギタオ少年十代の頃。
ポーターとリーバイスのレプリカ、足元はレッドウィング8165。
中に着ているタートルネックのセーターも紺色にして全身濃色で統一。
自分で言うのもアレだが、当時のファッションセンスはとても渋い。
ブーツとセーターは手元に残っていないが、それ以外は左側と全く同じ物。
レッドウィング×ポーターは別の記事でも書いたが90年代の鉄板の組み合わせ。
単品で見ると結構こてこてのアメカジ系アイテムばかりだけど
色の統一感とか、なるべくシンプルにまとめたファッションが好きで
今思うと昔からそんな感じだったんだなと思ったりする。