リーバイス 70518-1022 60'S コットンツイルGジャン。
このGジャンはリーバイスが1961年頃から展開した
「ホワイトリーバイス」と言う、デニムとは違う素材の
よりカジュアルファッションに向けて作られたカテゴリーの物。
ホワイトリーバイスは、他にピケやサテン生地やコーデュロイなどがあり
同じくGジャンと、その生地のパンツも展開していた。
このツイル素材の70518は、初期の840BXXから840Bへと移り
1966年頃の品番の整理で70518へと変わって行った。
Gジャンと言えば、デニム生地を使った右側の70505が定番だが
基本的な作りは一緒で、70518はそのバージョン違いと言う扱いになる。
細かいディテールを見ると、近い年代でも少し違いがあり
いくつかは今回書いているが、他の部分についてはまた別の機会に書く予定。
これはGジャンがワーク仕様だった頃の名残を残してる3rdタイプ。
70518になる前の840Bと一緒の作りで、70505で言うところの557仕様。
着丈が長くなる60年代後期の4thタイプとは雰囲気が少し違う。
この白っぽいカラーはジャストな色の表現が難しい色合い。
ツイル素材は種類で言うと綾織と呼ばれる物。
織り目が左上に上がっていることから「左綾」と呼ばれる。
デニムの縦糸も白い糸で織っている生地と言えばイメージしやすい。
この生地は「カツラギ」とも言われ、カツラギGジャンとも言われる。
リーバイスは右綾が多いが、こちらは左綾の生地を使っているので
生地の捻じれも、左上から右下方向へと向かっている。
パッチの跡は肉眼でも良く分からないほど微妙な物。
これは小さいパッチが付いていたと思われる。
大きいパッチから小さいパッチになったのは1966年頃とのこと。
品番も840BXXや840Bではなく、70518と推測が出来る。
ホワイトリーバイスシリーズの他のモデルはタブが付くが
このモデルは元々タブが付かないのが特徴。
70年代途中の後継モデルからは白いタブが付くようになる。
ポケットの淵が二本のステッチで縫われているのは古い作り方。
後に一本に変わるが、1967年辺りが仕様変更のジャストな時期。
アジャスターの形状は旧仕様の物。
縫い付け方に特徴があり、60年代に見られる物。
銅褐色のボタンは年代で微妙に違いがあり
同年代でも中央部分がフラットになっている物も見掛ける。
ボタン裏の刻印はアルファベットの「O」の物が付いている。
この刻印の「O」は生産された工場の地域を表していると言われ
その地名の頭文字や、特徴的な文字の一つではないかと言う説があるようだ。
Gジャンでは1967年頃に三桁の数字の物に変更されるので
これは変更直前の1966年、もしくは67年製でほぼ確定。
※O刻印は元は別会社であった「Oberman Manufacturing Co.」という「Fayetteville」の工場製とのこと。
袖口はボタンの錆が付いているが、これは致し方ない部分。
パッカリングが集中している部分。
デニムとは違って色落ちの心配がないので
気にせずにガンガン洗うことが可能。
リーバイス501の66とクラシカルなレッドウィング8161。
この爽やかな色合いは、ヴィンテージアイテムで合わせても
ゴリゴリなアメカジ系と言うよりもダンディーに決まる。
パンツの色合いを気にせず合わせられるのが嬉しい。
Gジャンはボタンを閉めずにさらっと羽織るのが好み。
暖かくなって来た春はGジャンが着たくなる季節。