赤い羽BLOG

REDWINGとMr.Childrenを愛する男の趣味ブログ

Levi's detail Vol.1

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リーバイスのヴィンテージに見られるディテールの解説Vol.1

先日501XXについて書いたが、今回は比較対象を加えて書いたので

50年代仕様がその後どうなるのかを、厳密に次の年代ではないが

大まかな違いが分かるように画像を並べてみた。

これを見れば、ジーンズ好きがチェックしているポイントが分かるので

聞き慣れないワードの部分も理解出来ると思う。

 

 隠しリベット

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左が1937年から1966年頃まで続いた隠しリベット。

リーバイスの伝統的なジーンズ作りの一つ。

右は隠しリベットが廃止された現代の主流の作り方。

このリベット使いを確認すれば、66年以前か以降かのどちら側かが分かる。

 

オフセットベルトループ

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通常ベルトループは真ん中の縫い合わせの部分に付けられる。

1953年頃から64年頃だけはベルトループがずれて付けられ

このオフセットベルトループは生産効率を高める為と言われている。

 

V字ステッチと平行ステッチ

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エストバンドの上のステッチがシングルステッチだと、左のようにV字に入り

チェーンステッチだと、右のように二本のステッチが平行で縫われる。

それぞれ「V字ステッチ」と「平行ステッチ」と呼ばれている。

V字から平行に変わるのはXXが終了後の1960年代後半から。

今回の物は本来入るV字が見られないイレギュラーな物で

個体によっては◥みたいにぐるっと三角形に囲っていたり

「し」のように下からの戻りが短い物も見掛ける。

 

トップボタン

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501は基本的には銀色のボタンが付けられ

左は50年代から60年代半ばぐらいまでで、文字がはっきりしている物。

右は60年代後半から70年代に付けられたボタンで

文字の周りにつぶつぶとしたデザインが入る。

 

ボタン裏刻印

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左上「刻印無し」、右上アルファベットの「O」、下段は「2」「555」

1950年代にボタン裏の刻印は無しから二桁の数字が入る様になり

60年代初めからはアルファベットに変わる。

60年代後半からは再び数字が入るようになり

一桁もしくは二桁の数字の物は70年代いっぱいぐらいまで付く。

501などでは1980年頃から現在のように三桁の数字が入るようになるが

Gジャンでは60年代後半から始まり、時期が少し異なっている。

この刻印は生産された工場や地域を表していると言われている。

 

フライボタン足長R

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右はRの文字の長さが他と一緒に揃えられている物。

左はRの左側が長い「足長R」と呼ばれる物で、Tの文字よりも長くなっている。

足長Rは1954年頃から70年代初めまでに見られる。

何故Rだけ長くなっているかは不明のようだ。

 

リベット

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上段は銅メッキの鉄製の「打ち抜きリベット」。

下パーツが上パーツを打ち抜く付け方をする物で、1953年頃から62年頃まで。

打ち抜きリベットは突起周りにデニム生地がはみ出ていることが多い。

下段は上下帽子型のパーツを被せた、「被せリベット」。

裏側はアルミ製になっていて、錆は出ないが若干強度が落ちる。

 

股のカンヌキステッチ

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左は股部分のカンヌキの無い旧仕様の物。

右は現在主流のカンヌキあり仕様の物。

移行時期は1966年頃で、ステッチもイエローの綿糸の物から

ポリエステルが混ざったオレンジ色が主流になる。

 

バックポケット

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リーバイス社の証明の一つのバックポケットのアーキュエイトステッチ。

左のステッチは伸縮性に乏しい綿糸を使っている為

着用を繰り返すと解れて消失してしまっている。

ステッチの素材は60年代後半に、例外を除いた大部分が

丈夫なオレンジ色のポリエステル混の物に変わるので

全体のステッチを見ただけで66年以前か、以降かが大体分かる。

バックポケットは新しくなると、やや下が狭くなる。

 

赤タブ

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バックポケットに付けられた通称「赤タブ」も年代を語る上で重要な物。

赤タブは他社製品との見分けが容易に出来ることから付けられ

LEVI'Sの「E」の文字が大文字の為、「ビッグE」や「キャピタルE」と呼ばれた。

1953年頃からは左のタブが使われ、解れてしまっているがⓇが入り

LEVI'Sの文字が両面に入る物で、「V」の文字の太さが均等の

「均等V」と呼ばれた物で60年代後半まで使われた。

その隣は「V」の太さが左右で違う「不均等V」と呼ばれた物。

60年代半ばから後半は均等Vと不均等Vが混在し

 1973年頃に「E」の文字が「e」に変わり、「スモールe」と呼ばれる。

 

縦落ち

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左から50年代、70年代、80年代と並んでいる。

縦落ちはデニム生地の織りムラが生んだヴィンテージ特有の風合い。

織りムラにより、縦糸が浮き出た部分と沈んだ部分で

色落ちに違いが出来、強いコントラストが生まれる。

50年代の物は色の濃淡がはっきりと分かれていて

激しいムラ感が糸のつぶつぶした感じに表れている。

70年代は色の濃淡は残りつつも、激しさよりもシャープさを感じる色落ち。

80年代のデニムは70年代後半にデニム生地の見直しが入り

インディゴが抜けやすく、よりムラ感の少ない物に変更された。

古いデニムの風合いを良しとする考え方が一般的になっていて

後の年代の物が評価されにくい理由にもなっている。

 

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現在のリーバイス501は、バックポケットのアーキュエイトステッチが

際立つ伝統的なイエローに戻り、赤タブもビッグEが復活したり

ラインナップによっては、海外生産から本国アメリカ生産に戻り

製品の作り方が原点に回帰している部分もある。

ディテールが分かると、現行の物もまた違って見えるかもしれない。

ジーンズには温故知新と言う言葉がぴったりに感じる。