Cheswick 後付けパーカー
チェスウィックはシュガーケーンやバズリクソンズを手掛けている
東洋エンタープライズという日本のメーカーのブランドの一つで
ヴィンテージのTシャツやスウェットなどを再現した物作りがコンセプト。
このスウェットパーカーは現代のスウェットパーカーが確立される前の作り方で
1940年代頃の物をイメージして作られた物となっている。
後付けパーカーとは、丸首のクルーネックスウェットに
フードを後から付けていたことからそう呼ばれている。
スウェットパーカーが生まれた1940年代頃は、このような作り方していて
もしこれが本物のヴィンテージだとしたら、数十万円を軽く越えるぐらいの
古着マニアには希少価値の高いアイテムとなっている。
右が現在良く見掛ける定番の形のスウェットパーカー。
首と肩の間辺りからフード部分が取り付けられている。
この作り方は1950年代ぐらいからと言われ、意外にも歴史は浅かったりする。
これは首周りのリブの縫い付け時にフードも縫っているように見えるので
厳密には後付けとは言えないかもしれないけど
クルーネックスウェットにフードを付けた物は後付けパーカーと定義されている。
もちろんフードを完全に後から付けている物もある。
ガゼットと呼ばれるV字の切り替えに入っているパーツは
汗止めや生地の伸びや縮みを防ぐなどと言われているが
これがあると着脱しやすいようになっている。
前のみにあれば前V、前後両面にあれば両Vと呼ばれ、1960年代頃までに見られた。
ちなみにこれは後ろ側なので両V、なので両V後付けパーカー。
タグの書体はスウェットメーカーのチャンピオンの古い年代を模したデザイン。
カナダ製のスウェットはたまに見掛けて良い物だとは言われているけど
カナダ製にどんな特徴と歴史があるかは正直勉強不足。
久々に出してみたけど、カナダ製だったのも知らなかったし
いつ買ったか物なのかもさっぱり覚えていない。
生地は裏起毛のオートミール。
オフホワイトの中に若干灰色っぽい色の糸が混ざっている。
ポケットは本体とは違って黒い別の生地になっている。
こういう2色に切り替えているタイプは2トーンと呼ばれ
厳密に名称を言うと、これは両V後付け2トーンパーカーになる。
日焼けして色褪せてヴィンテージっぽい雰囲気が出ている。
袖と裾のリブはポケットに合わせた黒い色の物。
リブの長さは特に長い物ではない。
リブ部分も退色しやすく茶色っぽくなっている。
フードが広がって垂れるので、少しクセがあるのが後付けパーカー。
もう少し生地が厚かったり紐を通せば少し変わるかもしれない。
歴史やディテールを知ると後付けパーカーって響きはカッコイイけど
実際はあまり着やすいデザインではないなとは思う。
もうすぐ春だし薄手のアウターのカバーオールと合わせて
アメカジの中でもヴィンテージスタイルの着こなし。
ボトムは太めのミリタリーパンツと赤茶875でまとめた。
この赤茶レッドウィングのワンポイント的な使い方は
ハードなアイテムのコーデに可愛らしさやポップな印象を与えてくれる。