「Danner ダナーライト丸洗い 前半 漬け込み・洗い編」
愛用しているダナーライトの丸洗いをしてみた。
ブーツの丸洗いは最近では、とても身近になったメンテナンス方法で
汚れ落とし以外にも、オイル抜きや内部のリフレッシュなどの目的がある。
以前はクリーニング店などに依頼するのが当たり前だったが
メンテナンス用品を揃えて、自宅で行うのも趣味の一つになっていたりする。
革製品は洗い方や乾燥のさせ方にコツがあり
それさえしっかり行えば、ブーツや革ジャンなども洗うことが出来て
他にはスニーカーやスポーツ全般のシューズなども、この方法で対応可能。
※デメリットや失敗もあることなので、自己責任で行う必要あり。
ダナーライトの丸洗い 前半 漬け込み・洗い編 目次
ダナーライトとは
ダナーライトは1979年にゴアテックスを採用した世界初の登山靴で
防水透湿性に優れている素材なので、ある程度の大雨や雪の日も快適に履ける。
バッシュのようなフワッとした履き心地は、街の中はもちろん
キャンプやアウトドアなどの幅広いシーンに対応出来る。
どこかに出掛ける時に、真っ先に履く候補にあがり
旅行先で急に登山することになった時も大活躍した。
登山靴とは言っても、レトロなデザインはスマートさがあって
アメカジ系やヴィンテージデニムとの相性も抜群で
ファッション性と機能性を高水準で兼ね備えた、最強の部類に入るブーツ。
当ブログはレッドウィングのブーツについてばかり書いているけど
ここ数年はダナーの方が履く機会が多かったりする。
ゴアテックスブーティと呼ばれる足を包む袋状の物に外部パーツが覆われている。
ゴアテックスは蒸れにくいとされているが、それは他の機能素材に比べて
と言うことらしく実際は蒸れるので、かなり汗をかく夏に履くのは厳しい。
全くと言っていいほど臭いはないが、かれこれ10年以上履いたので
このふかっとしたライニングに汗成分が蓄積されているのは間違いない。
ちょうどシーズンオフのここら辺りで洗っておいて
次の秋冬に向けて、ブーツ内部をフレッシュな状態にしておきたい。
※ブーツの丸洗いをそれなりにして来た経験上
淡色レザーに黒いアウトソールの擦れた跡や
ジーンズのインディゴの色移りはあまり落ちないと思っているので
今回の記録は丸洗い前後の比較は撮っていません。
丸洗いに用意したアイテム
用意したのは深めの洗濯バスケット、浮き上がり防止のペットボトル。
使い古しのバスタオル、中に詰める用の新聞紙。
レクソルレザークリーナー、持ち手付き馬毛ブラシ、ナイロンブラシ。
モゥブレイのデリケートクリーム、クリームエッセンシャル&塗布用の布。
防水スプレー、埃落としや仕上げに掛ける馬毛ブラシ。
前半の洗い編でメインに使うのはこれらのアイテム。
レクソルレザークリーナー、持ち手付き馬毛ブラシ、ナイロンブラシ。
レクソルはブーツなどの革製品好きには定評のあるクリーナーで
グリセリンベースのレザーに優しい中性洗剤となっていて
ハンドルブラシ(持ち手=ハンドルと言う)はセットで使いたい。
ブラッシング~予洗
紐を外して馬毛ブラシで隅々までブラッシング。
この後すぐ水に流してしまうので必要なさそうだが
一応儀式的に行ってらっしゃいと言うような感覚で行った。
アウトソールは硬めのナイロンブラシで水洗いし
泥汚れなどを落としておき、ハンドルブラシで全体を軽く洗う。
丸洗いは基本的にぬるま湯で行うと良い。
ブーツ内部をぬるま湯で浸して軽く揉み洗い。
大き目の毛玉や簡単に取り除ける物は洗い流す。
どぶ漬け
頑固な汚れや古いオイルを落とす場合は、ぬるま湯に漬け込む。
これはどぶ漬けと呼ばれ、水分が浸透しにくいレザーなどは
比較的時間を掛けて漬け込む必要がある。
温度は高いほど汚れが落ちやすいが、接着剤も溶けるので40℃前後が理想。
漬ける明確な時間は決まっていないが数時間~1日ぐらい。
浮き上がって来るのでペットボトルを入れておき、紐も一緒に漬けておく。
※この漬け込みは変形変色のリスクがある為、必ずしも推奨されていない。
染めや着色等の色移りが心配される物は要注意。
漬け時間が短いとむしろ乾いた時の水染みになる場合が
あるのでやるならやる、やらないならやらないと割り切りが必要。
漬け込んで20時間ぐらい、水はほんのりと茶色になっている。
レザーの色が出たと言うよりも、内部の汚れだろうか?
本当は半日ぐらいで洗おうと思ったけど、そのまま寝てしまった。
クリーナーを使って洗浄
レクソルクリーナーとハンドルブラシを使って洗っていく。
硬い毛のブラシはレザーを傷付けてしまうので、柔らかい物を選ぶ。
水を吸ってレザーは色がくすんでいるが問題ない。
本来はレクソルクリーナーは水に溶かして使うが
自分はブラシにクリーナーを直接付けて濃いめで使っている。
レザー面はなるべく円を描くように洗う。
サイドのナイロン生地も織り目の汚れを掻き出す。
コバやアウトソールなども一緒に洗う。
内部にもレクソルクリーナーを入れて、手を入れて揉み洗い。
取りやすい毛玉は取り除いたが、完全に取るのは諦めている。
泡が落ち着くまでしっかりと濯ぐが
レクソルクリーナーは多少の濯ぎ残しは問題なし。
紐もクリーナーが付いたブラシで洗うが、使う洗剤は何でも良いと思う。
揉み洗いで軽く済ませてもOK、しっかり濯いで陰干ししておく。
このタイミングで思い切って新調するのもあり。
タオルドライ~乾燥へ
ライナーの水分をある程度落ち着くまで揉み出して
大き目のタオルを使ってしっかりと拭いて行く。
ブーツにタオルを突っ込み、履いた状態を意識して形を整える。
縦型の洗濯機なら短時間の脱水もあり。
このまま室内で陰干し、夏場の直射日光に当てると一気に水分が抜けて
レザーはひび割れてしまうことがあり、晴れた日の日中は特に注意。
室外機のあるベランダも50℃近いので、すぐに乾くが劣化のリスクが高い。
ゆっくりと乾かすのが革製品の丸洗いのコツの一つ。
タオルはタイミングを見計らって代えたり、向きを変えて対応する。
一応これで前半終了だが、既に7割ぐらいは終了。
「ダナーライト丸洗い 後半 乾燥・仕上げ編」に続く。