REDWING COLUMN NO.36 レッドウィング ブラッククロームを磨く 第8回
レッドウィングを毎日磨くと、ブラッククロームの銀面はどう変化するのか?
2019年1月1日から検証開始したメンテナンス企画。
仕上げ向けの化繊ブラシで、なるべく毎日数分程度一年間が目標。
第7回に続き3ヶ月ぶりの更新、検証開始から1年経過の8回目。
目標の1年間毎日ブラッシングがついに終わった。
検証用のブラッククロームはレッドウィング8176四角犬タグ99年製。
※一応照明やカメラの設定も全く一緒の条件にして
出来るだけ撮影は再現をしているが、多少の違いはご容赦ください。
↑1年間磨いた物がこちら、つやっつやでとても美しい。
前回の第7回更新後にモゥブレイのデリケートクリームを塗布し
最後の2か月間は紐を通し、着用感を意識した状態でブラッシングした。
さすがに1年間の内でブラッシングが出来ない日はあったが
前日や翌日に帳尻合わせ的にその分長く磨いて
目標としていた365日分のブラッシングは出来たと言う自負がある。
↑同じく紐外しバージョンと右足トゥ、ヒール付近。
デリケートクリームを塗った直後は光沢が一気に無くなり
色味もくすんでしまい、塗ったことを少し後悔しつつ
光沢を戻す為に1回のブラッシングを30分近く掛けた時もあった。
塗る前は表面の質感に若干のかさつきがあったが
今はいつでも履ける状態に仕上げることが出来た。
前回との比較
㊧は前回の9ヶ月、㊨は今回の1年
前から見た感じとトゥ周りは少し透明感が増した感じがある。
ヒール周りは前回の方が良い感じに見えるが
デリケートクリームで潤った分、写り込みが多くなったのかもしれない。
同じく㊧は前回の9ヶ月、㊨は今回の1年
ベロは2ヶ月間手を付けていないのもあり、前回の方が光沢感が強い。
デリケートクリーム塗布のくすみが1ヶ月だけでは戻らなかった。
こちらの画像でもトゥは若干光沢が増しているように見える。
第1回との比較
㊧第1回 ㊨第8回
第1回と第8回では光沢感が違い、第1回がかなり鈍く見える。
磨き込むことでシャキっと引き締まった表情をしている。
例によって、第1回のトゥの撮り方が他と違うので最後は揃えた。
照明が反射している部分の中心の明るさや
周りが写り込む感じにかなり違いを感じる。
アップで見る分には、ヒール周りが一番変化が大きかった。
㊧開始前の未使用 ㊨1年間使った状態
1年間使い続けた化繊ブラシは毛がかなり抜けた。
だいぶ外に跳ねて暴れている印象。
毛先の色は大して変わっていなかったようだ。
㊧第3回 ㊨今回
完璧に撮影環境を再現出来ていないので比較は難しいが
始める前は銀面が黒々としていない印象だったので
割と早い段階で引き締まって行ったのを覚えている。
手触りは開始前の凹凸感が強く、ざらざらしていた感じが
だいぶツルツルになったと言う印象。
GIFファイル(数字は第〇回と対応)
before after
第1回の状態の革質で評価した時と今回の評価は少し変わった。
ツヤ☆☆★★★マット → ツヤ☆☆☆☆★マット
きめの細かさ☆☆★★★ざらつき → きめの細かさ☆☆☆★★ざらつき
革の硬さ☆☆☆☆★柔らかさ → 革の硬さ☆☆☆☆★柔らかさ
「ブラッシングするだけで光沢が増す」と色々なところで
見聞きしていたが、結果はその通りだった。
オイルやクリームを塗った一時的な変化とは違い
表面のとてもナチュラルな光沢は革が育った証と言えると思う。
実際に1年間ブラッシングしてみて、とても地味な検証だったと思うが
毎日の作業が苦痛を通り越して、何も感じなくなった辺りの
3.4ヶ月ぐらいが、見た目と質感の変化を感じた頃だった気がする。
それ以後はかなりゆっくりと地味な期間が続いたので
もしかしたら、それぐらいで充分に検証出来たかもしれない。
とりあえず毎日のブラッシングからは解放されたが
今回を踏まえて、次は別のモデルを磨いてみようかと考えているところ。