U.S.ARMYコットンサテンのユーティリティーシャツOG–107。
ミリタリーマニアの方に見て頂いたところ、ディテールから1952年製とのこと。
このタイプのシャツはジョン・レノンが愛用していたモデルとしても有名で
ODシャツやファティーグシャツなどとも呼ばれることもある。
軍物は一つのアイテムでも色々なメーカーで生産されていたらしく
仕様はある程度は統一されているが若干のバラつきがあるようだ。
バックスタイルもとてもシンプルなスタイル。
購入したのは2000年前後で確か数千円程度と割と安価な値段だった。
これは他の物に比べて明らかに古い年代な上に珍しくサイズが小さくて
ジャストで良い感じに着れるので気に入っていた。
「CONT 9961 SANFORIZED VAT DYED SMALL」
↑のように見えるが、CONTの後の数字は怪しい。
タグは何も見えず、左上にも何やら文字がスタンプされている。
CONTはCONTRACTの略で、その後に番号が加えて記載され
軍に納入時に管理の為に付けられるものとのこと。
「SANFORIZED VAT DYED」はそれぞれ防縮加工、硫化染めの意味。
VAT DYEDはワーク系の物で1960年代~70年代に多く見られる。
左ポケット上には名前が入ったワッペンが付くが既に外されていた。
軍物の古着は名前が付いたままの物も多い。
ポケットの雰囲気もとても良く、ボタンは茶色い物が付いている。
年代が新しくなるとボタンはオリーブ色に変わるらしい。
「U.S.ARMY」のワッペンは上にステッチの跡があるので
別の物が付いていて、これに途中で付け直されているようだ。
上のワッペンは部隊固有のオリジナルな物だそうで
四葉のクローバーとドングリと矢の刺繍になっている。
下の物はベトナム戦争時の陸軍二等軍曹用の物とのこと。
ゴツゴツとしたパッカリングがとても雰囲気が良い。
綿糸のチェーンステッチで縫われ、生地がたくさん重なり
何度も洗濯するとこの様に波打ったような凹凸感が出る。
袖にカフスやボタンが無い筒状の作りは古い年代特有の物らしい。
1960年代途中からストラップが付く物に変わるようになり
後に一般的なシャツっぽい袖になるそうだ。
前立ての裏側は耳使いになっている。
見づらいが「Boyle」と書かれ、前所有者の名前と思われる。
生地はムラ感がとても強くヴィンテージ感のある風合い。
ジーンズほどではないけど縦にすじが見える。
オシャレ上級者の方はブラウンやベージュのパンツを合わせたり
太いワーク系のデニムなんかを合わせて緩い雰囲気を出したりするけど
自分はシンプルなアメカジ系コーディネートが好きなので
ボーダーTと濃いめのジーンズにレッドウィング8133で落ち着かせてみた。