赤い羽BLOG

REDWINGとMr.Childrenを愛する男の趣味ブログ

REDWING COLUMN NO.110 REDWING 90'S BOOKLET

REDWING COLUMN NO.110 REDWING 90'S BOOKLET

2月10日はレッドウィングの日ということで、今回はレッドウィングネタでもマニア向けに

購入時に付属していた90年代頃の小冊子について書いてみることにした。

中古でも近年のモデルであれば、箱ありで小冊子のおまけ付きは比較的多いと思うけど

自分が主に集めている年代だと、箱と同様に処分されずに残っていることは少なくなるので

もしかしたら初めて見るという方もいるだろうし、当時を懐かしく感じる方も多いはず。

レッドウィングの日は年に二回あり、秋の10月12日は創業者の命日(後に10月21日と判明)で

そして冬の2月10日はレッドウィング社が設立され、正式に企業として始動した日とのこと。

 

小冊子はこんな感じでブーツ本体に付いていたり、箱の中に入ってたりと販売店によって様々。

ぱっと見でレッドウィングと分かるけど、邪魔というか、この過剰な感じが今となっては新鮮。

 

ちなみに裏は小さめのレッドウィングのカラーバージョン、もちろん旧ロゴマーク入り。

大きさは縦10.8cm横7.7cmほどと、人差し指と親指でL字を作った時ぐらいのサイズ感。

 

手元にある箱の中を全て調べてみたところ、90年代の小冊子は九つ見付かった。

右側は2007年製9011ベックマンと、2013年製8111アイアンレンジャーに付いていた物。

近年の物はカタログの様な立派な作りで、ケアの仕方や解説などが日本語で表記されている。

 

左は中古を購入した時に、前所有者が余っていた他のモデルの箱に入れて付いて来た物で

右はオロラセットを伝統的な色味へと戻した、犬刻印オロイジナルに付くラベル。

これを見ると当時のレッドウィング社が、オロイジナルにいかに力を入れていたのかが分かる。

 

先程の全部を並べた画像を見直した時に、一つだけ周囲のステッチの色が違うと気付き

他と見比べてみると、「OIL TANNED」ではなくて「DRY TANNED」になっていた。

幸運にもどれがどれに入っていたかをメモしていたところ、8173刺繍羽タグに付いていた物で

表紙が「DRY TANNED」は、ラフアウトレザー専用の小冊子だったことが分かった。

 

裏表紙の左下には何やら記載があって、小冊子にバージョン違いがあるのも判明した。

RevはRevisionの略で修正や改訂版になり、つまり1996年11月に改訂したということで

この三つの中では一番左の「2」が古く、一応?「Rev 11/96 2」「Rev 11/96 1」の順番。

 

昔からちらっと見た程度で今回初めてしっかりと確認し、左が「2」で右が「Rev 11/96 1」。

全て一緒だと思い込んでいて、実は微妙に違っていたのはレッドウィング歴28年目にして初めて知った。

 

「2」は見出しの色が深緑、「Rev 11/96 1」は紺でデザインも変更が入っている。

下記を見て貰えば比較しやすいけど、レッドウィング社の社歴が80年以上か90年以上かなのと

「2」はBill Sweasy社長、「Rev 11/96 1」はJoe Goggin社長に変わり、内容が1ページ多い。

手元に一つだけある「DRY」は「Rev 11/96 2」で、深緑の80年Goggin社長1ページ増となっている。

 

折角なのでどんなことが書かれているか、先ずは「2」から翻訳してみることにした。

『おめでとう!あなたは、仕事、スポーツ、安全、レジャー用のアメリカの最高の履物であるレッド・ウィング・シューズを購入しました。レッドウィングは、長年の靴作りの経験を持つ熟練した職人によってアメリカで手作りされています。レッド ウィング製品には最高の素材のみが含まれており、アメリカ最高のレッド ウィングに求められる快適さ、耐久性、そして完全な満足感を提供します

『レッド・ウィング・シュー・カンパニーは、ミネソタ州レッド・ウィングのミシシッピ川のほとりにあります。80 年以上にわたり、当社は製品の品​​質、サービス、信頼性を重視してきました。レッド・ウィング・シューズ・カンパニーの従業員からあなたへ、ご購入に感謝し、最善を尽くすことをお約束します。』

『敬具、ビル・スウィージー レッド・ウィング・シュー・カンパニー社社長』

ビル・スウィージー氏はおそらく現在もレッドウィング社の会長で、この方にちなんだモデルもある。

 

『あなたのレッドウィングを大事にしてください。より長く履くために...これらのレッドウィングブーツは、柔らかく、しなやかで、非常に丈夫な最高級のオイルなめしのフルグレインレザーで作られています。自分の肌のように、革は呼吸し、通気性を高め、足を快適にします。以下の点に注意して適切なブーツケアを行うと、ブーツの撥水性と耐久性が保証されます。』

『レッド ウイングを清潔に保ちましょう... 汚れ、油、ヒエ酸、または腐食性化学物質の中での一日のハードな作業により、ブーツの革の孔が詰まり、適切に呼吸できなくなる可能性があります。毎日の作業後は、湿らせた布またはタオルでブーツを 30 秒ほどこすり、酸性の汚れや化学薬品を洗い流してください。週に一度、きれいな水でスポンジでよく洗い、その後サドルソープをさっと塗ると効果的です。』

『ゆっくり乾かしてください...フルグレインレザーは濡れた後に直接熱にさらされると、乾燥して脆くなります。熱いストーブやラジエーターの隣でブーツを乾かさないでください。代わりにタオルで拭いて乾かしてください。ブーツの中にシューツリーを入れるか、新聞紙を詰めてください。室温で湿気を取り除くために、開いた乾燥した場所に放置してください。また、ブーツは立った状態よりも横向きにしたほうが早く乾きます。』

『定期的にオイルを落としてください...オイルでなめしたブーツが湿気に繰り返しさらされると、
 自然な潤滑力を奪います。少なくとも月に一度はレッド ウィングを掃除して乾燥させてください。次に、レッド ウィングのシュー オイルをたっぷりと規定量で塗り込みます。オイルが靴底につかないようにしてください。精力的に働きます。ブーツを一晩乾燥させ、翌朝余分なオイルを拭き取ります。』

『地元の靴修理店またはレッド・ウィングの靴修理店でソールを張り替えることで、ブーツの寿命を延ばすことができます。』

ここで「2」版は終了となるけど、現在主流となった丸洗いを含めてブーツメンテナンスのコツは

当時からしっかりと解説されていて、改めてブーツの清潔さを保つ重要さも理解出来た。

 

続いては改訂版の「Rev 11/96 1」、「2」と見出しから中段の...Red wings.までは同じなので割愛。

『レッド・ウィング・シュー・カンパニーの本社は、ミネソタ州レッド・ウィングのミシシッピ川のほとりにあります。90 年以上にわたり、当社は製品の品​​質、サービス、信頼性を重視してきました。レッド・ウィング・シューズ・カンパニーの従業員からあなたへ、ご購入に感謝し、最善を尽くすことをお約束します。』

『敬具、ジョー・ゴギン レッド・ウィング・シュー・カンパニー社社長』

「2」版から80年を90年に変更し、社長もジョー・ゴギン(ゴーギン)氏へと交代となり改訂。

もしかしたら「Rev 11/96 2」は、中段の80年の部分を修正し忘れた可能性もある。

調べてみたところ、ジョー・ゴギン氏は2014年に79歳でお亡くなりになられたそうだ。

 

『あなたのレッドウィングの世話をする より長く着用できるように...これらの靴は、最高の軽量快適性、柔軟性、耐久性を実現するために最高品質のレザーで設計および構築されています。良質な革は肌と同じように呼吸し、通気性を高め、足を快適にします。適切なお手入れをすることで、新品のような靴の外観を保つことができます。』

『靴を清潔に保つ...一日のハードワークにより、靴の通気孔が詰まります。毎日仕事が終わったら、湿らせた布でレッド ウィングを 30 秒ほどこすり、汚れ、ほこり、その他の汚れを取り除きます。ひどい汚れは、レッド ウィング レザー クリーナーを使用するか、水と中性洗剤を使ったスポンジで処理してください。』

『ゆっくりと簡単に乾かしてください...良い革でも、水に浸した後に直接熱にさらされると、乾燥してもろくなります。ストーブやラジエーターで靴を乾燥させないでください。代わりに、タオルで拭いて乾かし、詰めた新聞紙を詰めて、風通しの良い場所に一晩放置します。また、靴は立った状態よりも横向きにした方が早く乾きます。』

『定期的に油を注いでください...湿気に繰り返しさらされると、ブーツの自然な潤滑性が失われます。少なくとも月に一度は、レッド ウィング レザー クリーナーでレッド ウィングを掃除し、乾燥させてください。その後、レッド ウィングのシュー オイルまたはレッド ウィングのレザー コンディショナーでケアしてください。油が靴底につかないように、ウエスでしっかりと作業してください。レッド ウィングのレザープロテクターを定期的に使用すると、水や風雨に対するバリアが形成されます。』

『地元の靴修理店またはレッド・ウィングの靴修理店でソールを張り替えることで、ブーツの寿命を延ばすことができます。オイル鞣し』

最後の締めは「2」と一緒だけど商品名が入ったりとか、より具体的な解説が入り始めた。

「詰めた新聞紙を詰めて」は日本語的に変だけど、丸めた新聞紙を詰めるってことになると思う。

「靴は立った状態よりも横向きに」というのは、普通に置いて乾かすということだろうか。

 

こちらは「Rev 11/96 2」の見開きページで、左側と最後は一緒なので割愛。

『乾燥してなめした革にはシリコンが必要です...ドライタンニンなめしのレザーで作られたレッドウィングのブーツは撥水性があるため、きれいな水でのみお手入れしてください。乾燥してなめした革には、グリース、靴油、液体ポリッシュ、石鹸、洗剤を決して使用しないでください。代わりに、洗って乾燥させた後、レッド ウィング シリコンまたはレッド ウィング レザー プロテクターをたっぷりとこするかスプレーしてください。シリコンが靴底に流れ出ないように、ブーツを逆さまにして持ちます。十分に乾燥させてください。~ドライ鞣し』

近年はラフアウト用となると、レザープロテクターかブラシ&クリーナーバーぐらいだけど

この時代にはシリコンドレッシングという、純正メンテナンスグッズも展開されていた。

ちなみに90年代に見られた偽物の小冊子は、ホチキスが一点でしか留めてないんだとか。

 

ラストは「Rev 11/96 1」「Rev 11/96 2」から追加になった1ページ。

『フルグレインレザー フルグレインレザーは高品質の天然製品です。それぞれの革はユニークで、色、色合い、特徴の変化を持つプレミアムなめしを受け入れます。引っかき傷、小さな穴、傷跡、またはその他の自然な「美しさ」の痕跡を隠そうとする試みは一切行われていません。それらは意図的に保存されており、皮の最良の部分、つまりトップ部分またはフルグレインを入手していることを保証します。本質的に強く、耐久性があり、通気性に優れています。適切なケアを行うことで、投資の寿命が向上し、寿命が長くなります。』

Googleの翻訳をそのままコピペしたところ、最後の「投資の寿命」が良く分からなくなったけど

「適切なケアをすることで、寿命が長くなり、コスパが良くなる。」ってことだと考えられる。

 

今回は小ネタみたいな感じでさらっと紹介するつもりが、手持ちの物でも3種類あることが判明し

自分でも驚きと新たな発見が重なって、そこそこ充実した内容の記事になった様に思う。

1997年製に改訂前と後のどちらも封入されていて、どうも小冊子の切り替え時期は曖昧らしく

その辺りを所有している方はどのバージョンか、確認してみると面白いかもしれない。