REDWING COLLECTION NO.36
RW-699 プリント羽タグ 93年7月製
レッドウィング699、現在は廃番のスチール無しロガーブーツ。
ロガーとは木を伐採する仕事、平たく言えば木こりのこと。
前身のモデルとなる物は1940年代には存在し
699は1980年代初め頃には既にラインナップされていたようだ。
日本正規代理店では1997年のカタログには掲載されていたが
翌年からは取り扱いがなくなってしまったとのこと。
本国アメリカでは2010年代初め頃までは生産されていたようなので
廃番になったのは比較的最近のことと思われる。
ビブラム#109ソールを採用。
このソールはヒールと一体型になっている。
修理専門店で同じ物に交換が可能。
屋外のハードな環境向けのストームウェルトを採用。
剛性の強いソールに適していると言われている。
トゥのスチール入り版は旧2218、現在は9210と言うモデルがあり
本格的なワーク仕様のスチール入りモデルの「スチールトゥ」に対し
スチール無しトゥのモデルは「ソフトトゥ」とも言われる。
Rの付いたくびれのあるヒールは、「ロガーヒール」と呼ばれ
エンジニアブーツなどにも採用されている。
ぬかるんだ地面にブーツ全体が沈み込むのを防ぐ為の
引っ掛かりが出来るように、この様な形状になったそうだ。
丈が長くベロが大きいので、タグがとても小さく見える。
699はトゥの安全基準を満たしていないので
PTタグは付けられず、普通の羽タグが付く。
プリント羽タグは96年途中までの物に付く。
羽タグやPTタグについてはこちら↓
右足シャフトには製造年月とREDWINGの刻印入り。
1993年7月に製造された物になる。
シャフトの刻印は1994年5月、6月頃を境に廃止される。
9インチ丈の所謂編み上げブーツ。
11ホールあるので、脱ぎ履きは正直言って面倒くさい。
強度を高める為に付くバックステーはプルループと一体化されている。
紐をここに通して固定するのにちょうど良い。
サイドからヒール部分を囲うパーツには、硬くザラっとした
鮫肌のようなレザーが取り付けられていて強度を高めている。
レザーの表情は左右差も大きく、パーツ毎でも雰囲気が違う。
深いシワが入っていたり、表面が粗かったりと様々。
このブーツのレザーの断面は全て茶色くなっている。
ブラッククロームについては↓
トゥはとても茶色く、分かりやすく茶芯が出ている。
履き込んで行って、傷の部分が茶色くなったと言うよりも
黒いコーティングが溶けているような風合い。
エンジニアブーツや旧ペコスなどにも採用されている
Texon社の段ボールのようなインソール。
このインソールはレザーの物よりも耐久度が低い。
前所有者がオイルをベタベタに塗り込んでいたので
丸洗いでオイルを抜いても、ずっとオイリーな革質を保っている。
紐は純正ではなく、社外製の物に代えている。
ロガーブーツは重量がとても重く、その見た目も手伝って
ロックなアーティストや、そのテイストのスタイルの方に好まれている。