お気に入りの武居商店たれシリーズ、今回は「かわさき餃子みそ」という一風変わった味噌だれ。
かわさき餃子みそは、神奈川県川崎市内の餃子を取り扱う中華料理店などを中心とした団体からなる
「かわさき餃子舗の会」が独自な餃子の食べ方を提案し、製造開発されたローカルな商品。
川崎の餃子をブランド化するにあたって独自なたれを作り、それを各店で統一するのはどうだろうと
餃子舗の会や液体調味料メーカー数社で試作品を作ったところ、味噌をベースにした物に絞られ
最終的に武居商店の物が採用されて、2009年にかわさき餃子味噌が完成し現在に至るらしい。
「マツコの知らない世界」や「アド街ック天国」でも取り上げられ、徐々に広がっているそうだ。
かわさき餃子舗の会の各店やオンラインショップの他には、川崎市や横浜市内の一部のスーパーなどでも
取り扱いがあるとのことで、一般向けにも使いやすいサイズ200ml、直売所価格は税込み600円。
※製造元の武居商店の横浜南部市場直売所であっても、常時取り扱う商品という訳ではないらしく
入荷や一般向け販売に関しては、あくまでもかわさき餃子舗の会からの発注次第なんだとか。
横浜南部市場はJR京浜東北線(根岸線)新杉田駅乗り換え、シーサイドライン南部市場駅内にあり
武居商店直売所は基本水曜定休の9:00~16:00営業、土日や時期によって開閉時間に変動するとのこと。
※南部市場の食の専門店街での支払方法は現金のみという店舗が多いので要注意。
味噌だれというとドロッとした物をイメージするけど、かわさき餃子みそはかなりさらっとしていて
味の方も甘じょっぱくてシンプルに美味しく、合わせる料理のベースとなるようにクセをなくしている。
味噌だれにごま油を加えて、きゅうりやキャベツを用意すれば、焼肉屋のお通しみたいになったりと
香りのある油やパンチのある調味料を足すだけで、極上の味噌だれが簡単に作れてしまう。
餃子を美味しく食べる比率は餃子みそ7に酢2ラー油1の割合とのことで、その通りに図って合わせてみる。
餃子みその使用例を見るとバンバンジーのたれがあって、正にこの割合はそれだとすぐに分かり
味噌の濃厚だれと思いきや、これは中華風のピリ辛さっぱりドレッシングという感じが近いと思う。
ちなみに餃子が漬かるぐらいのたれの量だと、ラー油はかなりの量が必要になるので結構辛い。
それでは自宅にストックしてある冷凍餃子を焼いて、餃子みそと合わせて食べてみる。
ちなみに冷凍餃子は大阪王将の物で、近所のスーパーでたまに158円になるのがありがたい。
酢醤油よりもコクがあるけど全くしつこくなくて、味噌感は餡に馴染んでさっぱりと食べられる。
餃子を味噌でという不思議な感覚は一口食べた瞬間になくなり、これはもっとメジャーで良いだろうし
たれのベースに何を使っているかを知らなければ、もっとそういう先入観がなくなるのかもしれない。
この合わせだれを揚げ春巻きのたれとして使うのも、たぶん良い感じだろうなと思う。
普段餃子を晩酌のおつまみにすることはあるけど、自分は定食のようにおかずになることが多く
ご飯と合わせるなら味噌の方が相性良いかもしれないので、この食べ方は早く知っておきたかった。
何年か前に流行った酢コショウに今回のかわさき餃子みそが加わり、また新しい発見があるのが嬉しい。
やはり自分にとって餃子のたれと言えば、同じく武居商店の辛旨ラー油たれということで合わせてみる。
辛旨ラー油たれは一般的なラー油と違って、ごまの風味のない辛みのあるオイルという感じで
料理にシンプルな辛さを加えて、更にネギの風味やマイルドな酸味と旨味を上乗せしてくれる物。
タバスコみたいなクセがないので、ラーメンやパスタにチャーハンなど色んな物に使えるのが便利。
※現在は使いやすい200mlサイズにリニューアルされ、直売所価格は税込み500円となっている。
餃子みそに辛旨ラー油たれを追加して食べてみたところ、味濃い&こってりし過ぎてお酢が必要だった。
これはもしかしたらと少し期待していたけど、シンプルに辛旨ラー油のみの方が断然良い感じ。
ちなみに餃子みそのみでも試してみたけど正直微妙で、今回選んだ冷凍のパリパリ薄皮餃子ではなくて
分厚いもっちりとしたタイプとか優しい餡だったなら、また違う印象になりそうな気もする。
かわさき餃子みそに酢とラー油を合わせた物が、バンバンジーのたれとしても使えるということで
冷蔵庫にあったサラダチキンときゅうりをトッピングし、冷やし中華の味噌だれ版を作ってみた。
合わせだれは味噌だれ50g酢15gラー油5gほどに、トッピングで余ったネギを刻んで加え
餃子よりもラー油の分量を減らしたけど、これでも結構辛いので味を見ながら後掛けでも良さそう。
この中華麺は以前記事にした八角の物だけど、どうやらその八角製麺は後継者がいないなどの理由で
残念ながら廃業になってしまうらしく、武居商店では9月末で取り扱いが終了とのこと。
名残惜しい八角の中華麺を茹でてそれぞれを盛り付ければ、冷やし中華のバンバンジー風トッピングの完成。
冷やし中華はサラダ&麺のボリューム感と栄養バランスが良く、昨年からそうめん以上に食べていて
これを撮ったのは8月の夏真っ盛りの時期だったので、季節的な意味でも名残惜しさがある。
味噌のコクにお酢の酸味とラー油の辛さがマッチしている、さっぱりとしたピリ辛の冷やし中華。
たれに刻みネギを加えていることで、薬味だけでなく具材に留まりつつ麺に絡みやすくなったのが良い。
このたれにごまの風味を強くしたら冷やし担々麺に早変わりするので、そのアレンジもやってみたい。
餃子のリベンジという訳ではないけれど、味変には辛旨ラー油を加えて更に追いネギで締める。
2辛のさっぱりとしていた味噌だれが、味濃いめでパンチのある4辛ほどになって最後まで楽しめた。
さすがに汗が止まらなくなって、自分にはこれ以上辛いと美味しくないぐらいのギリギリな感じ。
記事にはしていないけど四川風万能醤という、本格的な麻婆豆腐やよだれ鶏などが簡単に出来てしまう
中華料理系のたれとかわさき餃子みそを使って、これらの食材でホイコーローを作ってみた。
キャベツはざっくりとした量にピーマン3個、長ネギ1本分に豚バラは厚切りの物を150gほどに
味付けにはかわさき餃子みそが大さじ3杯、四川風万能醤は大さじ1杯を用意しておいた。
自宅冷蔵庫にはこういう便利なたれが常時20種類近くあり、料理やおつまみのレパートリーは相当増えた。
先ずはピーマンとキャベツを油で炒め、完成の7割程度のざっくりした感じで一旦取り出しておく。
次に豚バラを炒めて程良くなったら味噌だれを加え、更に四川風万能醤を追加して馴染んだら
長ネギを入れて脂や旨味を吸わせて、最後にピーマンとキャベツを戻してたれを絡めれば完成。
途中の味噌だれのみを味見してみたところ、これだけでもおかずの一品に充分なるレベル。
かわさき餃子みそと四川風万能醤をWで使った、万人受けする安定感のあるホイコーローは
豚バラを国産の分厚い物を選んだので少々コストは掛かっているけど、それでも1人前は300円ほど。
自分で作ったホイコーロー&野菜炒め史上ナンバーワンの美味しさに出来たかもしれない。
豚バラを四川風万能醤で焼いた表面の香ばしさと、先に餃子味噌で味を付けて焼いているから
脂身までとにかく味がしっかりと入っていて、すぐにご飯を追い掛けたくなってしまう。
ピーマンの苦みと食感の残ったキャベツとのバランスも絶妙で、旨味を吸ったネギも良いアクセントになり
甘じょっぱいたれが染み込んだ豚バラ肉→白米→野菜→白米のループで即完食してしまった。
次回はより中華料理感を出す為に、四川風万能醤の比率を増やして仕上げてみる予定。
餃子みそというネーミングはインパクトがありつつも、最初は餃子と味噌が結び付かなくて
どうなんだろうと思ったけど、いざ試してみると相当使い勝手の良いたれということが分かった。
普段から餃子パーティーをするという方は、このかわさき餃子みそと辛旨ラー油たれを用意しておくと
餃子通として一目置かれるかもしれないので、南部市場に行く際には合わせてチェックして頂きたい。
それと餃子以外の色んな料理に使えるのも面白いので、そういう発見も楽しんで貰えたらと思う。