Mr.Children Live Blu-ray「Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス」
2023年1月25日に発売となったミスチルの映像作品のブルーレイを購入した。
今作品はミスチルのデビュー30周年を記念し、「半世紀へのエントランス」と題して行われた
全12公演60万人動員のライブツアーの中から、デビュー30周年当日の5/10東京ドーム公演と
ツアー最終日6/19の大阪ヤンマースタジアム長居公演をノーカットW収録の豪華版。
自分の趣味的なアイテムの今年初入手はミスチルのこのブルーレイになった。
今回収録されたセットリストは上の通りで、赤丸はこの2公演で被っていない楽曲。
半世紀へのエントランスツアーは日替わりやその会場ごとに変更がかなりあったようで
全12公演で演奏された総楽曲種類数は39曲と、一つのツアーとしては多めだった様子。
ちなみに今作品で未収録となった楽曲は「PADDLE」「箒星」「Replay」「Drawing」
「LOVE」「Printing~Dance Dance Dance(これは合わせて1曲とした)」とのこと。
例によって発売前にいくつかの曲がミスチル公式YouTubeチャンネルで公開された。
5/10東京ドーム公演から「youthful days」と、初期の名曲となる超レアな「over」。
6/19大阪ヤンマースタジアム長居公演から「口笛」「フェイク」「GIFT」「HANABI」の計6曲。
今作は2本のライブを収録というボリューム感から購入前に我慢しないで全て観てしまった。
ミスチル屈指の疾走感と開放感のあるサビがとても気持ち良い「youthful days」。
ライブでの演奏が多い印象だったけど、デビュー20周年「POPSAURUS 2012」以来の収録。
桜井さんのアコギ持ちも珍しいが、イントロのギターのメロディーが原曲に近いのが嬉しい。
ライブでは最早こうでなくっちゃという、本来のイントロの前に足されるアレンジには
ベースのナカケーこと中川さんはすぐに始まった方が良いと、当初は否定的だった様子。
「Over」
ミスチルのブレイク期を代表する名曲「Over」、意外にもバンド演奏バージョンは初映像&初作品化。
今回のツアーでこれが聴きたかったという方もかなり多かったと思う。
2016年に行われたツアーでは「Over」の弾き語りで桜井さん自ら制作秘話を語っていて
昔から問題となっていた「顔のわりに小さな胸や」という歌詞についても触れている。
桜井さん自身も今だったらもっと的確にすると言っているけど、この「顔のわり」とは
目鼻立ちの良さや顔の作りからして、大きそうな胸を想像するという解釈が一般的と思われ
例え小さくても君のそれが好きだったと、そういう男の性質や女々しさが表現されている。
これは「ヒカリノアトリエ」のCD盤のシークレットトラックに収録されている。
「口笛」
2014年にファンクラブ会員限定ライブツアーを行う際に事前に投票を募ったところ
ライブで聴きたい曲ランキング1位として見事に選ばれたのが「口笛」。
2000年リリース当時の桜井さん29歳、30歳でも高音の連続で難易度高めではあったけど
今回の原曲キーを50代ならではのテクニカルな方法で歌い上げているのは流石の一言。
ちなみに2位は「I’ll be」で、一応シングルとアルバムバージョンの合算となっているけど
ファンの多くが待ち望んでいるのは、ライブでは演奏されたことのないノリノリなシングルバージョン。
※Mr.Children 「I'LL BE」シングルバージョン MUSIC VIDEO - YouTube
「フェイク」
ミスチルのシングル曲では数少ないダーク系の曲調でライブ映えのする「フェイク」。
CDシングル盤にはシークレットトラックが本編終了後に追加されていて、これがまたカッコイイ。
この曲は歌詞の中に「フェイク」「TAKE OFF(テイク)」「信じていく」などのように
韻を踏んでいる箇所が散りばめられているのでそれを見付ける楽しさもある。
「GIFT」
2008年NHK北京オリンピック・パラリンピック放送テーマソングとなった「GIFT」は
ミスチルのデビュー30周年「半世紀へのエントランス」のメイン的なポジションの曲でもある。
自分はどちらかと言えば、ミスチルのメロディーの良さに惹かれて聴き続けているけど
「GIFT」は勝敗のその間に様々な可能性があるという、価値観を与えてくれた歌詞の存在は大きい。
「最高のgiftを」「それを渡す時ふと」「自分の胸に聞くと」この韻の踏み方も素晴らしい。
「HANABI」
「HANABI」はミスチルの2000年代以降では一番のヒットと言っても過言はない曲で
ライブでは「innocent world」「Tomorrow never knows」「終わりなき旅」に次ぐ定番曲。
一聴すると王道進行のバラードようではあるけど、サビへの入り方が毎回違っていたり
たくさんの仕掛けが見られ、歌い手や曲作りなどの音楽に携わっている方からの評価が高く
主題歌となったドラマシリーズと共にじわじわと広まって行くことになった。
2番のサビが終わり展開の変わる「滞らないように揺れて流れて」という部分の歌詞は
金魚のお世話について、ペットショップの方との会話から着想を得たとのこと。
ミスチルの新作はお酒を飲みながら堪能するんだけど、入手した日に一気に観てやろうと意気込むものの
後半は酔っぱらって「あんまり覚えてないや」状態になり、結局数日掛けて観終えることとなった。
デビュー25周年ツアー「Thanksgiving 25」もボリューム感がなかなかすごかったけど
「半世紀へのエントランス」はライブ二公演分の収録時間385分という長さは伊達じゃない。
ちなみに2017年に行われた「Thanksgiving 25」ツアー最終日の熊本公演のライブ映像と
2019年に行われたアルバムツアーの台湾公演(未DVD化)がYouTubeで限定公開延長中。
最早非公開にするのは、ミスチル運営側にとってデメリットと言えそうな気もするけど
元々は一応期間限定だったので、ライブの様子が気になる方は是非。
自分がミスチルを初めて認識した時を明確に覚えていて、それは1993年の秋から冬に掛けての頃。
塾の帰りに友達が「ミスターチルドレンというバンドが良い」っていう話をしていて
最初は変な名前のバンドだというぐらいの印象しかなく、あまり気に掛けていなかった。
ところがその翌年の「innocent world」「Atomic Heart」、このシングルとアルバムには
音楽にさほど興味がなかった自分も抗うことが出来ず、ミスチルにドハマりすることになって
続く「Tomorrow never knows」で、もうトドメを刺されたという感じだった。
1994年のシングル曲ランキングを見ても、小室さんプロデュースの「愛しさと切なさと心強さと」と
「innocent world」は異質な存在だし、やっぱり新しくて響く物があったんだなと思う。
子供の頃からキャラクターのシールやカード、マンガとアニメ、ゲームにミニ四駆などと
ハマった物はたくさんあったけど、気が付けばほとんどが一時的で過去形の話になり
ファッションの趣向なんかも離れていた期間があるので、ずっと継続しているのはミスチルだけ。
ミスチルデビュー30周年ライブと認識してから30年のこじつけみたいな締めにはなったけど
最早ライフワークとしてこれからも楽しませてもらえたらと、そう願うばかり。