70505は4thとも言われ、3rdと呼ばれる1960年代の557XXから変遷し
着丈や身幅など、年代に合わせマイナーチェンジを繰り返したモデル。
アメリカでは90年代にお腹のポケット付きの70506と
統合したとか?らしく、アジアでは若干長く生産されたとのこと。
この70505は20年ぐらい前に友人にもらった物。
はっきりとした年代判別は出来ないが
おそらく1980年代半ばから後半ぐらいの物と思われる。
値段的な価値はないけど、プライスレス的な物。
※これはどうやら70506らしく、お腹のポケットが付く前の初期モデルらしい。
このタイプのGジャンはトラッカージャケットとも呼ばれるモデル。
元々Gジャンはワークジャケットとして始まり
1960年代からはファッション向けアイテムに進化したと言われ
デザインやシルエットが大きく変更された。
70505は新しくなるにつれ、着丈が長くなって行く傾向にあるが
これはあまり長くなく、どちらかと言えば短く感じる。
生産国と生産末期の仕様的なものかもしれない。
全体的に色落ちが進み、所々ダメージも見られる。
譲り受けた時から、かなり着込まれた状態で
その時から既にパッチやラベルは無くなっていた。
フラップ付きの胸ポケットと赤タブ。
赤タブは小文字のスモールe、刺繍された物。
ぱっと見でリーバイスと分かる特徴的なV字の切り替え。
機能性とデザイン性が考えられた物となっているが
Leeの101と言うモデルをベースにしたのでは?と言われている。
バックの裾に付けられたアジャスター。
デザイン的に優れているが、あまり使う機会がない。
銅褐色のボタン、裏の刻印は「H07」マカオ製の番号とのこと。
アジアで生産された物は極東工場製と呼ばれ、アジア市場向けに
1965年から香港で開始し、マカオやフィリピンなどに広がって行ったそうだ。
ポケットのボタン裏を見て見ると「350」の刻印があり
マカオ製が「H07」に変更する前の刻印になる。
ボタン裏が見えにくいポケットに旧式の物を使って
その他の場所には新しく切り替わった物を使う。
古いパーツも無駄なく使い切る為に、考えた手段と思われる。
襟はリペアされているが、ダメージが広がっている。
リペアに使われた生地はラングラーっぽい雰囲気をしている。
袖の肩付近もリペアの跡がある。
袖口も擦れやすいのでダメージがある。
腕のハチの巣と呼ばれる、ギザギザした色落ち。
ここがこのGジャンの一番のお気に入りポイント。
迫力のあるハチの巣、脇の下にもアタリがある。
タイトめのサイズを選ぶと必然的にアタリが出やすい。
ほんのりとタテ落ち感のある生地。
防縮加工されたデニムは比較的縦すじが出やすいが
1980年代の赤耳期と似た雰囲気をしている。
なのでギリギリ80年代ぐらいと推定。
この年代のデニムは着込んでも平面的な色落ちをしてしまう。
同じくリーバイスの501赤耳と合わせてみた。
こう見ると501の生地の黄ばみが目立つ。
当時は道路に座り込む&洗わないで汚れ放題だった。
当時レッドウィング866ペコスも一緒に貰ったけど
ブーツのサイズ感を見直した時に、申し訳ないと思いつつも
一度手放して合うサイズの物を買い直した。
現代ではなかなか難易度の高いコーデかもしれないが
もっと歳を重ねたら似合って来そうな気がする。